はっきり言って、どうしようもないのは己の頭の中なのですが…ね;
古いパソコンの中からナルトものをサルベージ。
枯れ木も山の賑わいと、引っ張り出してのっけてみました。
カカシ先生が、ナルト好き好き~~というだけの独りごと短文です。













【好きで好きでどうしようもない】
















誓うよ…これは最初で最後の恋だから。

君に誓うよ…これは本物の恋だと。

俺の最初で最後の…







桜だって一年の間耐えて、耐えて…

そして春には見事なまでに花を咲かせて…

人々に愛されて、愛でられて…

待てば叶う。

耐えれば花咲く…。

俺は…それを信じる。






止まらない胸の痛み。

君を見るたびにキシキシ、キシキシ…と痛む俺の心の臓。

どんな敵にも受けたことの無い痛み。

拳で胸を押さえ、ずっと堪えて…



好きで好きで…どうしようもないんだ。

自分が分からなくなるほど、お前の事しか見えはしない。



この桜の花の様に、いつか…

俺の想いも見事なまでに花を咲かせて…

そんな時が来ればイイ。

俺は願う、俺は誓う。この恋が最初で最後だと…。

そう、いつか…。

微笑む君を、全て俺のものにしてしまいたい。






俺の人生のリセット。

それを認めた時に、見たこともない景色が眼前に広がった。

恋をして、俺の今までに終わりを告げた。

満開の桜花に手を伸ばす感覚で、俺はいつもお前に手を伸ばす。

触れる花弁が落ちないようにと、最深の注意を払いながら…

柔らかいその金の髪をくしゃっと撫でて…。

そっと手を伸ばす。

輝く君の笑顔を散らしたくは無いからと…

とても慎重に…恐れを抱きながら、だが、触れずにはいられない。

好きで好きでどうしようもない。






君に俺の全てを与えるから、君の全てが欲しい。

だが、今はまだ言えない。

いつもいつも、同じ想いを繰り返す。

それなのに…想いはまだ明かせない。

そして、君にもっと近づきたいからと…

また同じ所をくるくると回る。

君の周りをくるくると…。






***






「ナールトッ、いつまで登ってるの。いい加減下りて来なさい」

「せんせーっ、すごいってば…!満開だってばよ…っ!」

「ナールトッ、俺の話聞いてる?いつまでも桜の木に登ってないの。今日の任務
はお花見後の清掃デショ」

「うん、分かってるってば!すぐ降りるってばよ…!あんまり綺麗で動けなくな
っちゃったってば…!」

「サスケやサクラに見つかったら怒られちゃうよ、さぁ…」


桜の上ではしゃぐ君。
こんなに喜ぶなら、今度日を改めて連れてこよう。
俺の心の中は君に告げる言葉とは裏腹、君の事ばかり…。


心配しなくてもいっぱしの一下忍。
手など貸さなくても、この子はこの桜木から降りてこれるのに…
俺は、さぁ…。と促すように自身の手を伸ばす。
さぁ、俺の手を取って、この腕で抱き止めさせて…。


「よっと…って、うっわ!」

ズザザッ!

「おいおいっ…!大丈夫か?!」


嬉しいイレギュラー。
可愛らしいこの子は、ちゃんと力を備えているのに少しおっちょこちょいで…
普通に木から下りてくるはずが、桜に見とれて脚を木の地肌で滑らせたらしい。
叫び声と共に、一気に滑るように落ちてきて。
手を伸ばしていた俺としては、それほど焦ることなしにその小さな身体を受け止
める。
この子の全身を抱き締めて…
目の前の桜に少しばかり感謝。



「…って、せんせ…ありがとうだってば…」

「はいはい。お礼はいいから、ちゃんと任務をこなそうね」



済まなさそうに、そして、照れくさそうに…
可愛らしい眼差しで俺を見て。
困った子だね、離したくないけど…そんな目をして見つめてくると
これ以上抱き締めてはいられない。
ドサクサに紛れて、君の小さな身体を力一杯抱いたけど…
込み上げてくるものに、俺はまだ耐えなければいけないんだ。
意思に反して惜しむ手を、無理から引き離すようにして愛しい存在を手放す。
君を地面に下ろしてもこの腕に残る、わずかな温もりに想いを馳せて。

「じゃ、行くってば…!」

元気に走り出す姿を目で追って…
振り返るあの子に軽く手を振って。
目を眩しそうに細めて…




俺はまた想う…。















恋をして。恋を認めて。今までの俺に終わりを告げて…

そうして、いつか咲くのだろうか…俺だけの満開の花。







本当に…




好きで好きで…どうしようもない…。












by 千之介

はっずかし!!!
自分の乙女脳恥ずかしっ!!!
時間が経つと赤面の度合いも違う……。




拙い文ではございますが、楽しんで頂けたなら幸いです。
ご感想・励まし等頂けますと、管理人は飛び上るほど喜びます!


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