カカシ先生視点に切り替わります。ナルトとヤマトも参加、楽しくやってくれ~










「よっ!頑張ってるかー?ナルトぉ~」

「おっせーってばよ、カカシ先生っ!!」

「ほんとですよ、カカシ先輩。もう今日は来ないのかと思いましたよ…」

「そんなわけないでしょーよ…ナルトとテンゾウと二人っきりで修行なんて、俺が許すと思う~?」

「思わねぇ…」「思いません」


あ~らま、二人で同時におんなじ発言ですか…。
ま、いいけど。
だいたいテンゾウにどう思われていようが関係無いし~
とか明後日の方角を向いていたら、テンゾウがまたムカつく一言を発した。


「それに、何度言ったら直して貰えるンですか?今はテンゾウじゃなくて……ヤ・マ・トです」

「あ。そーだっけ?」


ああ、ああ。知ってるよ。よーく知ってます。もう、耳にタコが出来るほど聞いてます。
でも、そんなことどーでもいいじゃない。
今はナルトの修行でいっぱいいっぱいなんだからさ…。
いかにも鬱陶しいという具合に、耳の穴なんかかっぽじってみたりして。


「聞く気ないですね…」

「え?はいはい。きーてます」

「カカシ先生に言ったって無駄だってば……ヤマト隊長」


そう言うと、ナルトがテンゾウの肩を労わる様にポンと叩く。
あっ!それっ、ムカつくんですけど…。


「ナぁールトー……その手どけなさい」


思わずナルトにドスの効いた声で注意すると、ナルトはビクリとしたようだった。
あ、ビビらせちゃったかな…?
そうそう、恐がらせるつもりなんかは毛頭ない。
ちょ~っと、嫉妬しちゃうだけなんだよね、オレ。


「ああ、そうだナルト。お前にいいもん持ってきたよ」

「え?何だってば。いいもん??」


興味を持ったナルトがひょこひょことこちらに遣ってくる。
や~っぱりかわいいよね~~
揺れる金の髪が、まるで生まれたての黄色いひよ子のようだ。


「ほら、これ。サクラに貰ってきたよ。サクラが修行を頑張るナルトに差し入れしてくれたんだ」

「何?この瓶の中身…」

「兵糧丸の変わりだってさ」

「え……。ひ、兵糧…丸?!」

「ああ、そんな脅えなくても大丈夫。臭くもないし、『お味』の方もリニューアルされてるらしいし。お前でも楽に飲めるんじゃない?」


そう言って瓶を手渡す。マジマジとガラスの中身を振ったり陽に透かしたりしているナルトの様子がなんとも可愛らしい。

おもむろにガラス瓶の蓋を開け、鼻を寄せてクンクンと嗅ぐ。


「あの強烈な臭い無いでしょ?」

「あ、ホントだ…」

「飲んでみたら?」

「ん、今はまだへばってねーし、その時に飲むってば」

「そうだね」


そうして、またナルトは修行を始めた。
想像を絶する多重影分身を駆使し、過酷な修行を愚痴も零さず行う様は、同じ忍としてもなかなかのものだと感心する。
その横で、ヒーヒー聞こえるなぁと思えば…
ナルトの九尾化を抑える為スタンばってるテンゾウが、既に根を上げそうな状態だ。
集中して時間が過ぎると、いつもこうなってしまう。


「ちょーっと、テンゾ……お前、スタミナ無いね~」

「……っ!カカシ先輩には言われたくないですよっ!」


あ、その言い方もイラッとするねぇ…。


「じゃ、ちょい休憩でもする?」

「そ…そうして頂けると……助かります」


あらら、本当にへばり気味。
まぁ、ナルトの修行にまともに付き合わされれば、この発言も確かに頷けるんだよね。


「ナールト!休憩しよっか?」

「え―――!俺ってば、まだ平気!!」

「こーら、テンゾウがくたばりかけてんの、ゆーこと聞きなさいよ」

「そ……それは言い過ぎです先輩……」


最後のテンゾウの科白は勿論聞こえないふりを決め込んだ。
ぼふん。ぼふん。と影分身のナルトが次々に消えてゆく。
愛しい子がただ一人となり、こちらに向かって来ると、ついつい頬も緩んでしまう。
影分身が消え、疲労まで本体に蓄積されてしまったのか、先ほどよりは元気がない。
あっちー…、疲れたってば…と地面にゴロンと横になるナルトにタオルを差し出す。
汗でべっしょりの身体を、ちゃんと拭わないと風邪をひいてしまうからだ。


「ほ~ら、身体ちゃんと拭きなさいよ、ナルト」

「ほ~~い」


返事も可愛らしく、起き上がったナルトが上着をガバリと脱いで、覗いた肌をタオルで拭いだす。
ん~~、いい眺め。思わず顔の筋肉が緩んじゃって、表情筋がいい感じにリラックスだ。
ああ、そうそう。Tシャツもたくし上げて……、ああ、いいね。
可愛くちょんとお腹の中心に見えるお臍も、引き締まった腹筋もよ~く見えてるよ~
ああ、そうそう。もうちょっと上に、そうすれば、あの薄い桜色の…俺の大好きな左右の突起が見える。
もぅ、何もたもたしてんのかね…。ああ、今すぐ側に行って、シャツをグイと引き上げたいくらいだよ。
くっそ…。いっそのことシャツも脱いで上半身裸になんなさいよ…。
ああ、でも。そこまで脱ぐと、ムラムラきちゃうかもね……。
何より、すぐ隣で荒い息をついているテンゾウに、ナルトの半裸は見せたくない。





ん、でも……。
なんかおかしいなぁ……。


何か違和感が……。
あれれ?
何だろうこの感じ……。







何か―――
自分の身体に違和感を感じるような……。









でも、何かはよく分らなくて…。
俺はナルトが身体を拭き拭きする姿を眺めたまま、頭をちょいと横に15度ほど傾けた。














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