カカシ先生が悲惨です…。カカシスキーさんっ、ごめんなさい!!!
「お疲れ様でーす!修行捗ってます?」
「あ!サクラちゃんっ!!」
「お、サクラ」
「え?サクラ?」
俺だけが素っ頓狂な声を上げた。
ちょっと待ってよ、サクラは研究室に篭ってるんじゃないの?
そう思って振り向けば、名前にぴったりあったあの桜色の髪がゆらゆらと揺れている。
急ぎでここまで走って来たのだろうか…
頬も上気してみえた。
「あれ~?サクラ何か俺、忘れ物でもした?」
「いえいえ~、カカシ先生に忙しいからと来て貰っておいて申し訳ないんですが、時間が取れたので修行の様子を見せて貰おうと思い立ちまして~、来ちゃいました」
「あ、そうなの。ま……いーんじゃない」
何かサクラの様子が変だな…とは思ったが、サクラの訪問に飛び跳ねんばかりで喜ぶナルトを目にすると、ま、いっか。という気持ちになる。
サクラの存在は昔から、ナルトにはいい刺激になるからね~
ところが、ナルトの傍に近づくなりサクラはナルトの耳元に顔を寄せ、こちらをチラリチラリと盗み見ながら何やらコソコソと話をし始めた。
あら、それはちょっと嫌な感じだよ…サクラ。
何よりナルトに顔を寄せ過ぎ。
そうすると、ナルトが吃驚したような顔をする。その後、物凄く嬉しそうに破顔して頬が綺麗な薔薇色に染まった。
どーいうことよ…何の話…?
物凄く気になるんですけど……!
辛抱堪らず、『ちょーっと、何話して……る?』と言いかけたところで、ナルトの絶叫。
「嘘っ!!!マジで???」
何……?何がマジなの???何でそんなに驚くの???何がそんなに嬉しいんだっ??!!
ちょっと俺にも話してみなさいよサクラ。
そんな俺の気持ちを察してか、サクラがこちらを見遣りウフフと悪戯な笑みを浮かべた。
なぁによ…ソレ。感じ悪いに拍車がかかるよ。
しかもその笑み、女のそんな顔は何度もお目にかかっているが、大抵碌でもないことを思いついた時に見せる笑みだ。
嫌な予感がするよ……。間違いなく。
そうこうしていると、絶好調の笑顔を見せるナルトから離れ、今度はテンゾウに耳打ちするじゃないか…!?
はぁ?テンゾウにまでコソコソ話?ホント。まったくヨメナイんですけど…。
俺だけ蚊帳の外か?!
「ちょーっと、オタクら何話してんのよ…?」
ムスーッとした顔で尋ねると、サクラから何やら聞かされたテンゾウが、普段見せないような顔をし、いきなり噴き出して大笑いを始めるじゃないか…
まったく、何だよ。俺をネタに何話してる?
「ウワハハハハっ!嘘っ…!サクラそれ本気で?……も、犯罪だよそれは。すごい思いきったことするよね」
「ウフフ、内容が内容ですので、ヤマト隊長にも話しておかないといけませんので~」
「テ~ン~ゾ~、オマエまで何?俺を本気で怒らせたいわけ??」
「いやぁ……これは、ちょっと、俺の口からは言えませんよ…」
「といっても、乙女の口から言うのも憚られますので、ナルト。説明するより早いから、あんた脱いでみたら?」
「はぁ??ちょっと何言ってんのよ、サクラ……!って…おい、おいおい!!ナルト?!」
着ろというのなら話は分かるが、サクラがナルトに脱げなどと普段なら確実に言わない台詞だ。
俺は心底驚いだ。しかも、話の展開が読めない。何で脱ぐ必要があるのか?
しかも…だ。その言葉にナルトが静かに頷いて、唯一上半身に纏っていたシャツをあっさりと脱ぎ捨てる。
そして、こちらに半裸のまま近づくと、俺の眼の前に立ちはだかった。
「何してるの?ナルト…何でサクラの言うこと聞いて、服を脱いだりするわけ?!」
「せんせ~~~好きだってば~~~~」
「うおっ!!!!」
強烈な台詞のはずなのに、違和感を感じるのはそれが完全なる棒読みだったからだ。
まるで舞台の用意された台本を、その字の羅列を追うように叫ぶ。
だが、愛しいナルトがぐいぐいと身体に抱きついて、その腕を背中に巻きつかせてくるものだから、こっちは堪らない。
「ちょ…ちょ…ちょーっとナルト……急にそんなことされたら、先生テレちゃうじゃない。あ、そんなキツク……そんな顔をぐりぐりさせたら……あ、ちょーっと、我慢できなくなっちゃうでショ……」
「ん~~~~~~~、せんせ、好き好き~~~~~~」
「ほら、ね、我慢出来なく…な…………ん、ン。…………あれ??」
「「……………………」」
ナルトも押し黙ったままだ。
俺も、言葉が出ない………。
これは………………………どういうこと、ですか?
「やーった!!サクラちゃん成功だってばよ~~~!!!」
少しの間、ナルトとぎゅうぎゅう抱き合っていたが、俺が異変を感じた頃、ナルトはがばりと俺から飛びのき、サクラの元までダッシュで走って行く。
そして、腕を振り上げたサクラと勢い良くハイタッチだ。
この行動から、今現在の身体の異常は、明らかに仕組まれたものだと伺える。
「こ~れ~は~~~………何か盛ったね………」
「は~~い、ナ・ル・ト、ミッション完了!」
「やったね!サクラちゃんっ!」
「先輩、お気持ちお察ししますよ」
やっと俺は理解した。
先程から感じていた違和感はこれだ。
ナルトが抱きつけば必ず反応する、俺の御子息が………
ほんのピクリとも動かなかったのだから。
これは……、由々しき事態だ。
……指先は震え、背中から嫌な汗が噴き出る。
だが、今ここで大騒ぎしても仕方がない。
「お前ら、全員グルか?」
怒りにプルプルと震える手を押しとどめ、冷静をひたすら装い聞いてみる。
テンゾウもグルだとしたら、容赦しないからね…。
「ちがうってばよ、首謀者は俺だってば。俺がサクラちゃんに頼んだの」
「何っ!!ナルトお前が?………何でよっっ!!??悪戯にしては笑えないよこれは………」
「だぁってさぁ…………先生自覚無いってば?ここんところ先生、ヤりすぎだってばよ……、もうホント勘弁って感じだったし……、これって自業自得って言うんだってばよ」
えらく難しい言葉使ってくれるじゃない、ナルト…本当に意味分かってるわけ?
しかし、悲しいかな、言い返せない自分が居る。
「あ、でもこのことは火影である師匠からも承認を頂いてますので、火影命令と思って頂いてもいいと思いますよ」
「はぁ?何言ってんの、サクラ………何で火影様が出てくるんだ………」
「火影承認でもあるということは、見るに見かねたということです。そして薬品は、師匠協力の元、私が責任を持って製造しました。ちなみにヤマト隊長は何も知りませんでしたから、八つ当たりしないで下さいね」
くれぐれも。と言い募るサクラに憎しみすら湧きそうだった。
だが、尋ねることがある。これは聞いておかないと。
「この薬……もしやと思うけど、………男のアレ、不能にする薬だよね?」
「はい、御明察です、カカシ先生」
「これ……いったいどれくらいの効力を発揮するんだ?」
「フフフ、いい質問ですね。従来の薬品とは物が全く違います。勿論従来の物より強力です。先生が気化吸引したあの分量でおよそ一カ月。この期間は役に立ちません」
「「い…一か月―――っ!?」」
声が揃った。これには俺だけでなく、テンゾウまでが絶叫した。
そりゃ、任務で一カ月そこら禁欲することはあるが、勃たないとなるとまた話が違う。
男性として勃たないというのは、男の沽券にかかわる問題だ。
それ相応に落ち込むというものなのだ。
しかも、もうすぐやってくるのは俺のバースデイではないか!!
ナルトに唯一、あれやこれやと男の欲望をお願い出来る日なのに……!
フラフラする頭と体で、内容を復唱して確認する。
「き……気化吸引というと……ひ、ひょっとして先ほどの……研究室での……」
「はい、そうです」
「くっそ………油断した。………やられたねぇ………」
俺は脱力し大きく項垂れた。
流石は、サクラとでも言っておこうか…
本来であれば、こんなこと上忍の俺にはあり得ない失態だ。
「あ、一つだけいい話がありますよ、カカシ先生」
「な…に…サクラ…」
「薬慣れした先生なら、効力は良くて20日程度かと。これは綱手様の見立てです」
もう、何がいい話だというのだろうか、期待せずに耳を傾けたら案の定。
30日も20日も、ほとんど俺にとっては変わりない。
俺の楽しみにしている記念日には、ばっちり効果てき面中ということだ。
おいおいおいっ!
ナルトとの甘い一夜はどうなるのよっ!!
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by千之介
カカシスキー様申し訳ございません!!><;
自分は、これでもカカシスキーです!
「お疲れ様でーす!修行捗ってます?」
「あ!サクラちゃんっ!!」
「お、サクラ」
「え?サクラ?」
俺だけが素っ頓狂な声を上げた。
ちょっと待ってよ、サクラは研究室に篭ってるんじゃないの?
そう思って振り向けば、名前にぴったりあったあの桜色の髪がゆらゆらと揺れている。
急ぎでここまで走って来たのだろうか…
頬も上気してみえた。
「あれ~?サクラ何か俺、忘れ物でもした?」
「いえいえ~、カカシ先生に忙しいからと来て貰っておいて申し訳ないんですが、時間が取れたので修行の様子を見せて貰おうと思い立ちまして~、来ちゃいました」
「あ、そうなの。ま……いーんじゃない」
何かサクラの様子が変だな…とは思ったが、サクラの訪問に飛び跳ねんばかりで喜ぶナルトを目にすると、ま、いっか。という気持ちになる。
サクラの存在は昔から、ナルトにはいい刺激になるからね~
ところが、ナルトの傍に近づくなりサクラはナルトの耳元に顔を寄せ、こちらをチラリチラリと盗み見ながら何やらコソコソと話をし始めた。
あら、それはちょっと嫌な感じだよ…サクラ。
何よりナルトに顔を寄せ過ぎ。
そうすると、ナルトが吃驚したような顔をする。その後、物凄く嬉しそうに破顔して頬が綺麗な薔薇色に染まった。
どーいうことよ…何の話…?
物凄く気になるんですけど……!
辛抱堪らず、『ちょーっと、何話して……る?』と言いかけたところで、ナルトの絶叫。
「嘘っ!!!マジで???」
何……?何がマジなの???何でそんなに驚くの???何がそんなに嬉しいんだっ??!!
ちょっと俺にも話してみなさいよサクラ。
そんな俺の気持ちを察してか、サクラがこちらを見遣りウフフと悪戯な笑みを浮かべた。
なぁによ…ソレ。感じ悪いに拍車がかかるよ。
しかもその笑み、女のそんな顔は何度もお目にかかっているが、大抵碌でもないことを思いついた時に見せる笑みだ。
嫌な予感がするよ……。間違いなく。
そうこうしていると、絶好調の笑顔を見せるナルトから離れ、今度はテンゾウに耳打ちするじゃないか…!?
はぁ?テンゾウにまでコソコソ話?ホント。まったくヨメナイんですけど…。
俺だけ蚊帳の外か?!
「ちょーっと、オタクら何話してんのよ…?」
ムスーッとした顔で尋ねると、サクラから何やら聞かされたテンゾウが、普段見せないような顔をし、いきなり噴き出して大笑いを始めるじゃないか…
まったく、何だよ。俺をネタに何話してる?
「ウワハハハハっ!嘘っ…!サクラそれ本気で?……も、犯罪だよそれは。すごい思いきったことするよね」
「ウフフ、内容が内容ですので、ヤマト隊長にも話しておかないといけませんので~」
「テ~ン~ゾ~、オマエまで何?俺を本気で怒らせたいわけ??」
「いやぁ……これは、ちょっと、俺の口からは言えませんよ…」
「といっても、乙女の口から言うのも憚られますので、ナルト。説明するより早いから、あんた脱いでみたら?」
「はぁ??ちょっと何言ってんのよ、サクラ……!って…おい、おいおい!!ナルト?!」
着ろというのなら話は分かるが、サクラがナルトに脱げなどと普段なら確実に言わない台詞だ。
俺は心底驚いだ。しかも、話の展開が読めない。何で脱ぐ必要があるのか?
しかも…だ。その言葉にナルトが静かに頷いて、唯一上半身に纏っていたシャツをあっさりと脱ぎ捨てる。
そして、こちらに半裸のまま近づくと、俺の眼の前に立ちはだかった。
「何してるの?ナルト…何でサクラの言うこと聞いて、服を脱いだりするわけ?!」
「せんせ~~~好きだってば~~~~」
「うおっ!!!!」
強烈な台詞のはずなのに、違和感を感じるのはそれが完全なる棒読みだったからだ。
まるで舞台の用意された台本を、その字の羅列を追うように叫ぶ。
だが、愛しいナルトがぐいぐいと身体に抱きついて、その腕を背中に巻きつかせてくるものだから、こっちは堪らない。
「ちょ…ちょ…ちょーっとナルト……急にそんなことされたら、先生テレちゃうじゃない。あ、そんなキツク……そんな顔をぐりぐりさせたら……あ、ちょーっと、我慢できなくなっちゃうでショ……」
「ん~~~~~~~、せんせ、好き好き~~~~~~」
「ほら、ね、我慢出来なく…な…………ん、ン。…………あれ??」
「「……………………」」
ナルトも押し黙ったままだ。
俺も、言葉が出ない………。
これは………………………どういうこと、ですか?
「やーった!!サクラちゃん成功だってばよ~~~!!!」
少しの間、ナルトとぎゅうぎゅう抱き合っていたが、俺が異変を感じた頃、ナルトはがばりと俺から飛びのき、サクラの元までダッシュで走って行く。
そして、腕を振り上げたサクラと勢い良くハイタッチだ。
この行動から、今現在の身体の異常は、明らかに仕組まれたものだと伺える。
「こ~れ~は~~~………何か盛ったね………」
「は~~い、ナ・ル・ト、ミッション完了!」
「やったね!サクラちゃんっ!」
「先輩、お気持ちお察ししますよ」
やっと俺は理解した。
先程から感じていた違和感はこれだ。
ナルトが抱きつけば必ず反応する、俺の御子息が………
ほんのピクリとも動かなかったのだから。
これは……、由々しき事態だ。
……指先は震え、背中から嫌な汗が噴き出る。
だが、今ここで大騒ぎしても仕方がない。
「お前ら、全員グルか?」
怒りにプルプルと震える手を押しとどめ、冷静をひたすら装い聞いてみる。
テンゾウもグルだとしたら、容赦しないからね…。
「ちがうってばよ、首謀者は俺だってば。俺がサクラちゃんに頼んだの」
「何っ!!ナルトお前が?………何でよっっ!!??悪戯にしては笑えないよこれは………」
「だぁってさぁ…………先生自覚無いってば?ここんところ先生、ヤりすぎだってばよ……、もうホント勘弁って感じだったし……、これって自業自得って言うんだってばよ」
えらく難しい言葉使ってくれるじゃない、ナルト…本当に意味分かってるわけ?
しかし、悲しいかな、言い返せない自分が居る。
「あ、でもこのことは火影である師匠からも承認を頂いてますので、火影命令と思って頂いてもいいと思いますよ」
「はぁ?何言ってんの、サクラ………何で火影様が出てくるんだ………」
「火影承認でもあるということは、見るに見かねたということです。そして薬品は、師匠協力の元、私が責任を持って製造しました。ちなみにヤマト隊長は何も知りませんでしたから、八つ当たりしないで下さいね」
くれぐれも。と言い募るサクラに憎しみすら湧きそうだった。
だが、尋ねることがある。これは聞いておかないと。
「この薬……もしやと思うけど、………男のアレ、不能にする薬だよね?」
「はい、御明察です、カカシ先生」
「これ……いったいどれくらいの効力を発揮するんだ?」
「フフフ、いい質問ですね。従来の薬品とは物が全く違います。勿論従来の物より強力です。先生が気化吸引したあの分量でおよそ一カ月。この期間は役に立ちません」
「「い…一か月―――っ!?」」
声が揃った。これには俺だけでなく、テンゾウまでが絶叫した。
そりゃ、任務で一カ月そこら禁欲することはあるが、勃たないとなるとまた話が違う。
男性として勃たないというのは、男の沽券にかかわる問題だ。
それ相応に落ち込むというものなのだ。
しかも、もうすぐやってくるのは俺のバースデイではないか!!
ナルトに唯一、あれやこれやと男の欲望をお願い出来る日なのに……!
フラフラする頭と体で、内容を復唱して確認する。
「き……気化吸引というと……ひ、ひょっとして先ほどの……研究室での……」
「はい、そうです」
「くっそ………油断した。………やられたねぇ………」
俺は脱力し大きく項垂れた。
流石は、サクラとでも言っておこうか…
本来であれば、こんなこと上忍の俺にはあり得ない失態だ。
「あ、一つだけいい話がありますよ、カカシ先生」
「な…に…サクラ…」
「薬慣れした先生なら、効力は良くて20日程度かと。これは綱手様の見立てです」
もう、何がいい話だというのだろうか、期待せずに耳を傾けたら案の定。
30日も20日も、ほとんど俺にとっては変わりない。
俺の楽しみにしている記念日には、ばっちり効果てき面中ということだ。
おいおいおいっ!
ナルトとの甘い一夜はどうなるのよっ!!
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カカシスキー様申し訳ございません!!><;
自分は、これでもカカシスキーです!
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