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とんでもなく間が空いておりますが、忘れたわけではないのです~…。まだシリアスにはほど遠い~~














「すげぇよなぁ…こんな遺跡大昔に作ってんだから」

「本当よねぇ。昔はもっと装飾も綺麗で、極彩色だったらしいわよ」

「キンキラキンより、今の方が落ち着いてていいですけどね」

「おいおい、気をつけないと足場が悪いから滑るよ。特にナルトは細心の注意を払ってくれ」


暗がりの遺跡の中、ランタンの明かりだけがほのかに足場を照らす。
ほぼ一日をかけ、ジャングルを抜けた7班を待ち構えていたものは石造りの見事な遺跡群であった。
心配されていた謎の集落との遭遇も無く、予定通りに遺跡探索に乗り出したのは良かったが、不安面が見当たらないこともあってか、幾らかは緊張感に欠ける七班の面々であった。
ガサツなナルトの至っては、貴重且つ重要な遺跡の中を歩いているというのにもかかわらず、まるで近所の山道を散歩するかの如く大股でふざけた足取りだった。

―――それ故に起きたアクシデントだった。

「っちょ…ナルト、おまえいい加減落ち着いて歩いたらどうなんだ?そんなフラフラ歩いていると足場が悪いんだからね、滑って転んで、更に出っ張った岩なんかもそこかしこにあるんだから頭ぶつけるよ」

「ッハ、ヤマト隊長っ!俺ってばそんなドジ踏まね~ってばよ~」

そう言って、ガハハと笑ったナルトは言わんこっちゃない。苔のついた足元の石に歩みを取られ、早速滑ってすっ転びそうになる。

「あわわっ…!!!」

「「「ナルトッ!」」」

しかしそこはナルトも忍者、鍛え上げられたバランス感覚でおっとっとと、よろつきながらも踏ん張り立って、腕を伸ばし横手の壁に手をついた。

「ほえ~、油断油断」

手をついたまでは良かった。

「んぎゃ~~!ナルト、それ、貴重な装飾壁~~~っ!」

サクラの悲痛な声が通路に響く。

「ん?」

ナルトが手をついた先には、犬だか、猫だか最早分からない石像装飾の頭部分で、丁度顎を押し上げる様に掌をつき出しナルトは身体を支えていた。

そして………。

―――ゴリッ☆………石像の首は見事にもげた。

「あっ…」
「ウガッ…!」
「ナルトの阿呆~~!」

サイは冷静に手元の明かりを掲げ、その悲劇の一部始終に目を凝らしていた。
ヤマトは、ヘッドギアに両の手を当ててムンクの叫び状態。
ナルトの一番近くに居たサクラは、必死に腕を伸ばし、ナルトの服を掴んではみるものの、…遅かった。


「「「やっちゃったよ……」」」


茫然と立ち尽くす三人から出た同じ言葉を、ナルトは血の気の失せた顔で聞くしかなかった。
だが、足元にコロンと転がる石像の頭部分を認識するや否や…


「うぎゃ~~~~っ!!!壊しちまったってばよっ!!!!」


静かな遺跡の中に、割れるような悲鳴と怒声が響く。

「ナルトッ!あんたね、これ、どんだけ貴重な遺跡だかわかってんの?!もう、やだ~~~~っ」

「まずいよ……これ始末書もんだよ……綱手様のお怒りが目に浮かぶ……カカシ先輩にも何て嫌味を言われるか……」

「最初に言っとくけどさナルト、くっつけたらバレないとか、そういうレベルじゃないと思うよ」

あたふたとナルトが辺りを見渡せば、どうやら左右共、均一に石像は飾られているらしい。通路に何体もの像が並んでいた。その一体を破損したから目立つこと。目立つこと。

「こんだけ、あんだしさっ…一個くらいで目くじら立てなくたってさ…!」

「「アホか―――っ!」」

サイ以外の二人は、角を出さんばかりの勢いだ。

二人の説教にナルトが縮み上がる中、その音は突如辺りに響き渡った。





















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